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放射線技術科
放射線技術科のご紹介
基本理念
最適で良質な画像情報を提供し、技術・接遇ともに質の高い医療の確立を目指す。
主な業務
一般撮影(2室) 【FPD X線診断装置】【ポータブルX線撮影装置3機】
当院ではKONICAMINOLTA社製AeroDRを使用し、X線画像を提供します。立位、座位、臥位など、さまざまな体位で撮影が可能です。一般撮影室では、内科、外科系などの胸部腹部撮影や整形外科などの骨撮影を行なっています。また、全ての診療科に応じた撮影を頭から足先まで撮影出来る様に準備しております。当院では撮影時における被ばく線量を測定し、ガイドラインと照らし合わせた上で、従来のシステムより低線量で最適な画像を提供しています。
また、ポータブルX線撮影装置にて病室や手術室での撮影にも対応しております。
一般撮影室 1 | 一般撮影室 2 | ポータブル撮影装置 |
乳房撮影 【デジタル乳房撮影装置】
乳房撮影専用X線装置を用いて乳房を圧迫し、乳房内の組織の差、内部の微細な病変をデジタル画像にて映し出す検査(マンモグラフィー検査)です。
◎マンモグラフィとは?
マンモグラフィ検査では、触診では判別できない小さな「しこり」や「石灰化」のような病変を画像として写し出すことが出来るため、早期乳がんや乳がん以外の病変を見つけ出すことに非常に有効です。乳房全体をくまなく写し出すために、片方の乳房に対して複数の方向(MLO:内外斜位方向とCC:頭尾方向)から圧迫し撮影を行います。
◎なぜ圧迫するの?
・乳房を圧迫し厚さを薄くすることによって、乳房全体が均一に広がるため、ムラがなく見やすい画像が得られます。
・腫瘤と正常な乳腺の重なりが少なくなるため、がんが見つけやすくなります。
・ボケが少なく、鮮明な画像が得られます。
・身体や呼吸による動きを防止できます。
・X線による被ばくを低減できます。
◎マンモグラフィによる放射線被ばくの影響は?
X線による放射線被ばくがありますが、自然のなかで浴びる放射線量と同程度なので、健康に影響が及ぶ心配はありません。ただし妊娠中もしくは妊娠が疑われる方は、医師または担当技師にお伝えください。
◎注意することは?
マンモグラフィ撮影にあたって、食事の制限や前もって服用するお薬などはありません。以前に受けた手術(豊胸術を含む)や、しこり、また気になる症状などがありましたら、担当技師にお伝えください。よりよい撮影と診断に役立ちます。また、髪が長い場合は事前に束ねてください。
◎撮影使用機器
富士フィルムメディカル株式会社 AMULET Innovality
当院では令和4年3月にマンモグラフィ装置の更新を行いました。患者ごとの体内の立体構造をより正確に描出する画像認識技術により高精細な診断画像で見やすく、撮影線量の大幅な低減で優しい検査を提供します。痛みが強い場合は遠慮せず撮影技師にお伝えください。
CT検査 【全身用マルチスライスCT装置】
CTとは、ComputedTomography(コンピューター断層撮影)の略称です。X線を360度回転させて照射し、人体を透過したX線の情報をコンピュータ解析し、身体のあらゆる部位の輪切りの画像を構成する装置です。
当院では令和2年7月、80列マルチスライスCTに更新しました。
1,CT検査方法
CT検査は、CT寝台の上にあおむけになった姿勢で行います。検査の際はベッドが自動で動き、CT装置中央の輪の中に入ります。撮影時は、5〜15秒程度息を止めて撮影を行います。造影剤を使用して撮影する場合もあります。検査全体にかかる時間は5~15分程度です。
2,CT造影撮影
CTの造影撮影は、ヨード造影剤を静脈から注入して行う検査です。画像にコントラストをつけ、血流や臓器、病気の形態を詳しく見る為に使用します。造影剤使用の場合は、食事や服薬の制限があります。
3,造影剤副作用について
稀に下記のような副作用が検査中もしくは検査後に生じる場合があります。
・軽い副作用:くしゃみ、吐き気、嘔吐、めまい、発疹、など
・重い副作用:意識低下・消失、脈拍微弱、呼吸困難 など
造影剤注射時は、看護師、診療放射線技師がそばにおりますので何か変化があった場合は遠慮しないでお伝えください。
・遅発性副作用:検査終了後1時間から数日後に発疹、痒み、吐き気、めまい など
検査後に上記の症状と思われるものや、何か異常があらわれた場合には当院にご連絡ください。
4,検査時の注意事項
以下に当てはまる方は、検査の際に注意が必要となります。検査予約時にお申し出ください。
・妊娠中の方、または、妊娠の可能性がある方
・心臓ペースメーカー、または、埋め込み型除細動器をご使用の方
・甲状腺疾患、心臓病、肝臓病、腎臓病などの病気がある方。
・アレルギー(喘息、花粉症、アトピー体質、薬や食物によるじんましん)体質の方。
・現在、以下の糖尿病の薬を服用している方。(造影剤を使用する場合)
MRI検査 【MRI装置1.5T】
1,MRI検査とは
MRI(エムアールアイ)とは磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging)の頭文字をとった略称です。強力な磁力と電波を利用することで体の様々な断面像を得ることができます。当院のMRI検査基本的には頭部から足先までどの部位も検査可能です。
検査する部位や目的によってかかる時間は異なりますが、準備も含めて概ね15分~45分程度です。単純X線撮影やCT検査等とは違いエックス線を使用しないので、被ばくの心配はありません。
2,造影剤について
MRI 検査には単純検査と造影検査があります。
・単純検査…造影剤を使用しないで撮像を行います。
・造影検査…造影剤を血管内(静脈)に投与して撮像を行います。
禁忌:気管支喘息、腎不全
造影検査を行った場合は稀に下記のような副作用が検査中もしくは検査後に生じる場合があります。
・軽い副作用:くしゃみ、吐き気、嘔吐、めまい、発疹、など
・重い副作用:意識低下・消失、脈拍微弱、呼吸困難 など
・遅発性副作用:検査終了後1時間から数日後に発疹、痒み、吐き気、めまい など
3,MRI検査注意事項
MRI検査を安全に行うために事前に『MRI検査チェックリスト』による問診を行ないますので正確にお答えください。記入漏れや問診に不備がある場合、検査出来ないことがあります。
・体内金属がある場合、その金属と磁場との相互作用により吸着や発熱の恐れがあります。体内金属がMRIに対応しているかを事前に確認しておいてください。確認が出来ない場合、検査が出来ないことがあります。
・妊娠中、または現在妊娠の可能性のある患者様の場合、胎児への安全性が確立されておりませんので、検査を行わないことがあります。
・腹部MRIの際は検査数時間前より飲食をお控えいただくことがあります。
・膀胱、前立腺の検査では膀胱に尿をためた状態で検査をうけていただきます。
・検査の詳しい説明や前処置等については問診時にご説明いたします。
MRI装置は大変強い磁場の中で検査を行いますので、装着金属によっては検査が禁忌になります。
(1)禁忌
・心臓ペースメーカー
・金属製の心臓人工弁
・人工内耳(移植蝸牛刺激装置)、人工耳小骨
・神経刺激装置(深部脳刺激装置、TENS装置)
・除細動装置
・骨成長刺激装置
・注入ポンプ等
・磁力により装着する義眼や磁力部分が着脱不能な義歯
・磁力により装着する尿道カテーテル
・冠状動脈等に磁性体のステント挿入後2か月未満の方
・人工骨頭
(2)検査を受けることが出来ない事がある場合
・脳動脈瘤手術による金属クリップやコイル等
・その他の体内金属:外傷による鉄粉(弾丸や鉄片等)
・閉所恐怖症の方
・入れ墨のある方
(3)その他、検査時に取り外していただくもの
・補聴器・装飾品・腕時計・めがね・磁気カード・電子機器等
・金属製入れ歯・使い捨てカイロ・ベルト・防寒下着
・貼り薬(湿布薬等)
・コンタクト(カラーコンタクト等)
・化粧品(アイライン・マスカラ等)
ご不明な点がありましたら技師までお尋ねください。
X線透視検査(2室) 【FPD X線テレビ装置】【I.I. X線テレビ装置】
胃・大腸のバリウム検査の他、内視鏡検査、尿路検査などに使用します。
骨塩量測定【ホロジック社製Horizon】
1,骨密度測定とは
骨を構成しているカルシウムなどのミネラル類の量を測定する検査です。このミネラル成分が不足してくると骨がもろくなり、骨折しやすくなります。骨密度を数値化し、骨粗鬆症の早期発見、適切な予防や治療に役立てます。
2,当院での骨密度測定
当院の骨密度測定装置は腰椎、大腿骨、前腕など全身の骨密度を測定できる全身タイプで、精度の高いDXA測定法を採用しています。測定はガイドラインに沿って、骨粗鬆症による骨折が生じやすい腰椎および大腿骨頚部で行ない、骨粗鬆症の診断や治療判定、経過観察などの指標とします。
3,検査の流れ
①.検査前準備
検査を始める前に、脱衣または検査着に着替えていただくことがあります。金属のついている下着や貼り薬(湿布、エレキバン、カイロなど)は検査結果に影響を与える可能性がありますので、身体から取り外していただくことがあります。ご了承ください。腰椎・股関節(大腿骨頸部)に人工関節などの金属がある方は、事前にお知らせください。
②.検査中
検査台に仰向けで寝ていただきます。検査中は息止めの必要はありませんが、身体は動かさないようお願いします。検査時間は10分程度です。
③.検査終了後
検査結果の解析に10分程度の時間をいただきます。
④.検査結果
検査結果は以下のようにグラフで表したものを印刷してお渡しします。測定値は、若年層、年齢別(同年代)の平均値とともに表示されるため、とても分かりやすく、過去に検査した結果との比較も一目で確認することができます。
両磐地区医療ネットワーク
X線写真やCT・MRIなどの画像を、地域の開業医や病院と医療ネットワークで連携しています。
また、定期的に画像診断医とカンファレンスを行い、質の高い画像を提供できるよう努めています。