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院長・総看護師長ご挨拶

院長ご挨拶   佐藤 一(さとう はじめ)

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 令和6年度になりましたことから、院長としてご報告とご挨拶を申し上げます。
 昨年の5月に新型コロナの扱いが感染症法上5類に変わり、我々にはこの一年間で新型コロナ対応から通常の医療に戻すことが求められてきました。当院はパンデミック下に新型コロナの感染患者を積極的に受け入れてきたこともあり、コロナ対応を行いながらの運営にも大きな支障はなく、病棟も感染患者を受け入れながら以前の状況に徐々に戻すことが出来ています。令和5年度も多くの新型コロナ感染患者を受け入れており、昨年の夏には一時的に入院の増加も見られましたが、現在はかなり少なく、新型コロナ感染拡大に大きな配慮を必要とすることもほぼ無くなったことからコロナ禍前の状況に近い診療、医療提供が出来ています。
 当院では、新型コロナ流行前は「回復期リハビリ病棟」や「地域包括ケア病床」といった亜急性期の病床を設けて、主に高齢の患者さんが自宅や地域に戻る事を支援する取り組みを積極的に行ってきました。コロナ禍では病床も人員もその半分をコロナ対応に費やしたため、それらの特別な病床は閉鎖していましたが、昨年の春から徐々にコロナ対応を縮小して従来の役割を取り戻す取り組みを進めています。昨年の6月には「地域包括ケア病床」を再開して、退院まで日数を要する高齢患者さんに使用して頂いております。常に二十人程の患者さんが「地域包括ケア病床」を利用しており、最大2ヶ月の比較的長い期間を有効に使って、リハビリテーションに取り組んで頂いたり、施設や自宅へ戻る準備をするなど、退院へ向けての取り組みを行っています。病棟の看護師や理学療法士だけでなく、専従の看護師、ソーシャルワーカーなどの地域連携室のスタッフも充実させて、患者さんやご家族のサポートをさせていただいております。
 東磐井地域の人口は徐々に減少していますが、それでも4万人以上の方が住んでおり、高齢者人口についてはまだ減少傾向にありません。若い方だけが徐々に減少している状況で、高齢者だけで何とか生活をしている世帯が増加し、病院へのアクセスに困っている方も多く、それが救急車の出動回数の増加、救急患者さんの増加に繋がっていると考えています。現在の当院の診療体制、医師数で全てを受け持つことは難しい程の患者数ですが、圏域の中核病院である県立磐井病院やその他の施設と役割分担を適切に行う事でこの圏域全体の医療が停滞しないよう病院運営を行っています。今後も地域での連携を密にして高齢者を中心とした地域医療を維持していきます。
 今年度の当院の診療体制ですが、常勤の医師は8名で、理想的な計画通りの医師数には足りない状況が続いています。そのうち5名は経験10年以下の若い医師で、岩手医大や県の配置調整のうえで当院で勤務して頂いております。少人数ですが、若い医師が多い事もあり皆活発で献身的に診療に当たってくれており、お陰で千厩病院の診療体制を維持することができています。様々な事情により短期間で交替する医師もおりますが、看護師など他のスタッフの協力も得ながら、今後も現在の診療体制を維持できるように努力して行きたいと考えております。若い医師には入院患者さんの治療や救急診療を主に担ってもらいながら、一般の外来については各所から来て頂いている多くの応援の医師にお願いして診療体制を維持している診療科が多くなっています。専門的な外来診療については曜日が限られていて不自由を感じている患者さんもいらっしゃるとお聞きしていますが、この地域で多様な医療を提供出来るよう各方面にお願いして何とか現在の診療体制を作り上げていますので、ご理解とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

岩手県立千厩病院 病院長

佐藤 一

出身

卒業

岩手県気仙郡住田町生まれ

平成2年 自治医科大学卒業

略歴

令和元年 岩手県立大槌病院 院長
令和4年 岩手県立千厩病院 院長

所属学会、専門医

医学博士
日本外科学会 外科専門医
認知症サポート医
日本専門医機構 総合診療専門研修特任指導医
日本スポーツ協会 スポーツドクター
World rugby; Immediate Care in Rugby  level  2
岩手県ラグビー協会 常任理事・メディカル委員長
岩手県スポーツ協会 スポーツ医・科学委員会 委員

 

総看護師長ご挨拶   四役 睦子 (よつやく むつこ)

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 当院看護科は、看護科理念と基本方針を基に、患者さん・ご家族に寄り添い、必要な支援を共に考え、患者さんに合わせた看護を提供出来るよう、看護職員ひとり一人が役割を発揮し、優しさと思いやりのある看護を心掛けております。

 地域で生まれ育った看護職員も多いことから、この地域の特徴を理解し、住民の皆さまに安心して受診していただけるよう看護の専門性を高め、看護の仕事にやりがいを持って働き続けられる環境作りにも取り組んでおります。

 これからも、医療、介護、福祉など多職種と連携し、地域の皆さまに信頼され、必要とされる病院であり続けられるよう努めて参ります。

岩手県立千厩病院 総看護師長

四役 睦子