総合診療外科の手術について①<鼠径ヘルニア>%e7%b7%8f%e5%90%88%e8%a8%ba%e7%99%82%e5%a4%96%e7%a7%91%e3%81%ae%e6%89%8b%e8%a1%93%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6%e2%91%a0%ef%bc%9c%e9%bc%a0%e5%be%84%e3%83%98%e3%83%ab%e3%83%8b%e3%82%a2%ef%bc%9e

総合診療外科の手術について①<鼠径ヘルニア>

鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡下手術について 

 鼠径部(足のつけね)の脱腸を鼠径ヘルニアと言います。鼠径部(足のつけね、恥骨の横)がポコッと膨らんだり痛みがあるときに、この病気が考えられます。腹壁の弱いところから腸が出たり入ったりするので膨らんだり元に戻ったりします。立ち上がったり腹圧がかかったりすると膨らみますが、横(臥位)になると元に戻ったりします。トラック運転手や農家で腹圧のかかる方に多い病気ですが、高齢になって筋肉が弱くなって症状が出る方も多いです。鼠径部が膨らんだままで脱出した腸が戻らず締め付けられると、腸が壊死する前に緊急手術が必要になります基本的に鼠径ヘルニア(脱腸)は手術をしないと治りません

 当院では鼠径ヘルニアの手術に力を入れており、腹腔鏡を使った体にやさしいキズの小さな手術でこの病気を治します。手術時間は1時間前後、全身麻酔の時間を入れると2時間くらいで終了します。術後は3-4日で退院される方が多いです。

 当院では、退院日は患者さんやご家族のご都合に合わせますので、早く退院したい方も、痛みがよくなるまでしっかり入院したい方もどうぞ受診ください

 基本的には初診のときに手術と麻酔に必要な検査をすべて行い、手術当日に入院になります。順調な経過であれば術後の受診は2回です。キズの確認のため1週間後くらいに1回、痛みの確認のために1か月後に1回、受診していただいております。抜糸の必要はありません。また、左右両側の鼠径ヘルニアがある方については、一度に両側を同じキズで治せます。

 当科の外科医師は常に腹腔鏡下手術の手技を磨いておりますので、一関市の方だけでなく、気仙沼、水沢の方もどうぞ受診ください。   

(文責) 外科 塩井義裕

※電話でお問い合わせをいただきますと、待ち時間が少なくなるように調整いたします。

※鼠径部の腫瘤には、リンパ腫や粉瘤のこともありますのでぜひ外科を受診ください。

※血液がサラサラになる薬をお飲みの方は、脳梗塞や心筋梗塞の予防の薬が必要ですので入院期間が長くなることがあります。