総合診療外科の手術について④<直腸脱>%e7%b7%8f%e5%90%88%e8%a8%ba%e7%99%82%e5%a4%96%e7%a7%91%e3%81%ae%e6%89%8b%e8%a1%93%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6%e2%91%a2%ef%bc%9c%e9%81%ba%e6%ae%8b%e5%b0%bf%e8%86%9c%e7%ae%a1%e8%86%bf%e7%98%8d

総合診療外科の手術について④<直腸脱>

~比較的高齢者で肛門からピンクの粘膜が脱出する直腸脱:腹腔鏡下直腸脱手術~

お尻の病気についてはなかなか人に相談しにくいものです。しかし、お尻の病気が治ったとしたらそのときの満足感は高いと思っています。

ヒトが1日1回排便するとして平均寿命まで生きた場合、生涯で3万回排便します。そのたびに肛門から直腸がでて困っているとしたら大変な毎日になります。手で直腸を押し込めるうちはまだいいですが、直腸が出っぱなしになって肛門の違和感が続いたりパンツが汚れたりするようであれば、日々の生活が憂鬱になってしまいます。

この直腸脱の原因は、直腸を骨盤に吊り上げて支えている靭帯や筋肉がゆるむことで、直腸が肛門に落ち込みピンク色の直腸粘膜が肛門から脱出します。高齢者とくに女性に多い病気です。しゃがんだ状態で肛門からピンク色の直腸が4-5cm脱出するようであれば手術適応になります。

 当科では直腸脱に対して腹腔鏡下直腸脱手術(小さなキズ5つ)を行っております。直腸を骨盤から剥離して、骨盤に固定した人工の布(メッシュ)に、吊り上げた直腸を縫合固定します。この手術は、ゴムの緩んだズボンをしっかり引き上げてサスペンダーで吊り上げるような手術です(ズボン「=直腸」の裾を引きづらなくなります)。術後に直腸が脱出することはほとんどなくなります。(ただし肛門機能が低下している方は頻便になる方もいます。)

 直腸の脱出が軽度の場合には、お尻から直腸粘膜を縫縮する手術(三輪-GantThiersch手術)を行います。ただし、再発する場合が若干多いことが難点です。

当科の外科医師は常に腹腔鏡下手術の手技を磨いておりますので、どうぞ受診ください。

(文責) 外科 塩井義裕